筆文字で汚い字のコップレックスを克服したエピソード
30秒で自分でも読めなくなる字
布団屋さんを経営されている山梨県富士吉田市の小林さんには、30秒で読めなくなるほど自分の字が上手じゃないというコンプレックスがありました。
そのため、お客さまへのお礼状は、いつも奥さんに頭を下げてお願いしていました。自分で書きたいとという想いはありましたが、どうしても出来なかったのです。
あと、小林さんは、地元の高校でラグビー部のコーチをボランティアでされていました。朝早くから、グランドの整備をされたり、筋トレに付き合ったりで土日もほどんとつぶれてしまうので、ご自身の家庭サービスには、あまり時間が取れなかったのです。
そのため、奥さんとお嬢さんとの間に距離が出来てしまっていました。
そんなある日、地元の高校時代からの同級生が笑顔流筆文字教室を開催するとのことで、付き合いで参加してみることにしました。
心の中では、自分の字がどうにかなるはずはないと思っていました。
ところが、終わってみると、周りの参加者と比べれば不器用さはあるものの、どこかホッコリとして味のある、嫌な気持ちのしない文字が書けるように。
早速、お礼状を自分で書くようになりました。結果、誰も小林さんが書いたとは信じてもらえません。けれども、それでも良いと思っていました。奥さんに頭を下げることもなくなり、お客さまとの距離が近づいたことを実感できました。
筆文字のメッセージを毎月奥さんにプレゼントしてみることに。
お礼状の評判に自信を持った小林さんは、今度は、奥さんに毎月プレゼントする計画を立てて実行してみることにしました。
心を込めたメッセージをハガキに書いて、毎月、冷蔵庫に貼ることにしたのです。
結果、奥さんとの距離がだんだんと近くなり、ある日、嬉しい出来事がありました。
毎年、お正月には、家族みんなでスポーツ用品を買いに行くのが恒例とのことですが、小林さんだけは、別々にカゴを持って買い物をしていました。
それが、一緒の買い物かごに入れてもらって、お会計も一緒にしてもらえたのです。嬉しさのあまり、心の中でガッツポーズをした瞬間でした。
筆文字賞状…今度は、ラグビー部を卒部していく子供たちに賞状を書いてあげることに。
さらなるチャレンジの気持ちを持った小林さんは、ラグビー部を卒部する子供たちへの筆文字プレゼントに挑戦しました。
地域の弱小ラグビー部なので、試合に勝つ喜びを味わう機会が少なく、怪我防止のトレーニングばかりで辛い毎日に耐えた子供たち。何かしてあげたいと思っていたのです。
プレゼントする時には、笑われたり、捨てられたりしないかと心配でしたが、結果は、正反対。とっても、喜ばれて、保護者の方にも感謝されて大好評でした。中には、保護者の方で片親の方にも応援メッセージをプレゼントされたりすることにもなっています。
以来、毎年の恒例行事になり、部員さんの楽しみになっています。
お嬢さんからの筆文字のプレゼント
一時は、少し距離が離れてしまっていたお嬢さんにも、筆文字でバースデープレゼントをされるようになりました。
最初は、少しからかわれたりもされたとのこと。ところが、父の日、誕生日とお嬢さんからプレゼントをもらえるようになりました。
嬉しくてたまらないエピソードになったとのことです。