字が汚いことは悪いことなのか?
字にコンプレックスを持っておられる方と、これまで、沢山出逢ってきました。
なぜ、コンプレックスを持っているかの理由の一つに、心理学的に字が汚い人は人間的に劣っているかのような指摘をされていることもあるようです。
例えば、「字が汚い 特徴」で検索すると、上位にこんな記述が出てきます。執筆されているのは心理学を研究されている方とのことです。
「字が汚い人」の特徴として、「文字の美しさへのこだわりがない」ということがあります。「字が汚い人」のかなりの割合は、「本気で丁寧に書いても文字が汚い」というよりも「綺麗な文字を書くつもり(綺麗な文字を書く気持ち)がない」に近いのです。
https://esdiscovery.jp/griffin/character01/tokucho013.html#list1
本当に、そうでしょうか。
そこで、この記事では、味のある筆文字教室を10年以上運営し、字に対するコンプレックスをお持ちの方の克服を何度もお手伝いさせていただいた私の気づいたことをご紹介させていただきます。
ただし、万人に検証したものではありませんので、こちらの内容については、ご自身の判断でご参考にされて下さいませ。
綺麗な文字を書きたくても書けない人は大勢いる。努力もしている。申し訳なさも感じている。だから、コンプレックスになっている。
心理学の専門家の方が、字が汚い人は、綺麗に書く気がないとも受け取れる発信をしておられます。
専門家の方が言われれば、そうかなと思う方も多いでしょう。
書道教室に行ったけれど、通信講座で努力はしたけれど、出来なかった。
それは、やる気がないからだ。
まるで、人格を否定されたように感じてしまうかもしれません。
けれども、私はどうかなと思います。
上手に書きたいけれど出来ない、頑張ったけれど出来なかったという方と、沢山出会ってきたからです。
字が汚いのがコンプレックスで、それでも、あきらめるのが嫌で、交通費や参加費を用意して教室に来て下さった方が大勢おられます。
字が汚い方が、どれだけ、肩身が狭い想いをしてきたか。
考えると、心にグッとこみ上げてくるものがあります。
なぜかというと、私も字が汚いですが、上手に書こうとしたことがありました。かつて、お礼のハガキを毎年1000枚以上書き続けていました。
けれども、出来ないものは出来ないですし、辛いものは辛いし、限られた時間、人生を賭ける価値もないと思います。
出来る人から見れば、何だコイツ、努力もしないでと思わることでしょう。
頑張っても出来ないし、出来なかった方へ。
私がお伝えしたいこと。
字が汚いことは悪いことではありません。
自分と他人が読めれば十分です。
綺麗な字を書く気持ちがないと否定された方へ、そんなことはありません。
綺麗に書く気持ちはあります。
その理由は、辛い想いをされた方ほど、字が汚いことは悪いことではないと分かった時の、感動や嬉しさが大きいからです。
そして、字が汚くても、人に元気や感動を届けられると分かってから、1000枚、2000枚と周りの方にプレゼントされている方が何名もおられるからです。
字が汚い人は、味のある字を目指せばいい。
字が汚い、思い通りに書けない。
一生、そんな負い目を持っている必要はないと思います。
字が上手な方には、努力しても、上手じゃない人の気持ちは、なかなか理解していただけないと思います。
ですので、私個人的には、お好きに言わせておけばいいと思います。
それよりも、心が晴れなかったコンプレックスをバネにして、人を喜ばせる文字を書くという世界に飛び込むことも一つ方法だと知っておいて欲しいです。
これまで、教わったり、押し付けられたルールを全部無視して、好きに書いてみて下さい。
それだけでも、楽しく、ワクワクする経験が出来ます。
そして、常識や書道のルール無視の味のある字で、人を喜ばせることが出来ればどうなるか。
字が汚いことは悪いことなんてコンプレックスは吹き飛んでしまいます。
嬉しくて、楽しくて、感動して、このワクワクは、字が汚いといじめてくれた人のおかげだと「感謝」したくなると思います。
ここで、実際に字が汚ないコンプレックスを克服された方をご紹介させていただきますね。
佐藤さま
笑顔流との出会いは、初めて主催する今井さんの頭数集めの参加でした。
字の下手くそな、ミミズが這いつくばったような字を書く自分が、よりによって字を習うなんてとんでもない。
まして、それを人様に渡す、あげるなんてなおの事。絶対にありえない話の中での笑顔流の参加でした。
私は見た目に反して恥ずかしがり屋の人見知り。そんな奴が字を書くなんて(汗)堀内先生の話、実際に近くで書いてる今井さんに急かされしょうがない、「書いてみっか(;^_^A」って思うようになりました。
下手くそな字でもお客さん、知人に書いて渡すとすごい!とか、自分で書いたの?とか、いろんな反応、言葉を言ってもらえました。
褒められ慣れていない自分にとって、チョー恥ずかしかったのを覚えています。
いろんな人に書かせてもらいました。ただ文字が可愛いからとか物珍しい感じで渡した人もいれば、これから病院に行くので書いてくださいって言ってくれた人もいました。
震災のイベントで書いた時は、自分ではなかったけど、施設の車椅子に乗った方に書いた時は本当に喜んで貰えて、施設で書いてくださいってお誘いも受けました。
リレーフォーライフジャパンは癌に関わる人達のイベントで、癌をもっと知ってもらうため、怖くない病気、治療法の発展などを目的としたイベントでした。
イベントスタートから、本当に笑顔流を求めてくれる人、大切にしてくれる人、いろんな人に書かせてもらいました。
このイベント参加によって、自分が初めは頭数の参加だったはずの笑顔流を始めた理由、堀内先生との出会い、今井さんからの勧誘。
今になって笑顔流を習った理由が少しだけわかった気がします。もし、これから笑顔流を始める人、始めてる人、必ず意味があって笑顔流と出会ったんだと思います。
いろんな人の笑顔が見れたから。本当にありがとうございましたm(._.)m
病気で闘病されている方に、喜んでもらえるなんて、すごい体験ですね。
「字が下手なのは悪いこと」なんて想いは、一生背負う必要はないです。
佐藤さんのように、字が汚かったからこそ、逆に使命感や意味を感じていただけるなんて、私も嬉しい限りです。
結論
- 字が汚いからといって、誰しも綺麗に書く気持ちがないというのは誤解。
- 自分の文字で、人から喜ばれる体験を通じて、字が汚いことは悪くないと実感できる。
ご興味が湧いた方は、是非、チャレンジされてみて下さいませ。
そして、究極の味のある字、喜ばれる字の世界に触れて、字が下手で良かったと実感されたい方は、笑顔流の初級の教室にご参加下さいませ。