教室の誕生から大切にしていること。
笑顔流筆文字教室が誕生した理由。
目次
汚い字でも喜んでもらえる。喜んでもらえたら、相手も自分も幸せになれる。喜んでもらえたら、商売をしている人も、自分探しをしている人も、世の中に生きる場所を見つけられる。センスがない自分のような不器用な人でも大丈夫。
こんな感動が笑顔流筆文字の原点です。何かと大変な事が多い世の中なので、喜んでもらえるならば、存在価値があるはず。そして、生徒さんが幸せになって、楽しくて、周りの人にも幸せが広がれば、教室も続けていけるかもしれない。
字がキレイな学校の先生が、字が汚いおじさんから筆文字を学ぶ?
初めての生徒さんは、自宅の向いにある中学校の先生でした。サッカー部の顧問をされている美人の先生でした。生まれて初めて「この字の書き方を教えてほしい」と言われた時の衝撃は今でも鮮やかによみがえります。
何しろ「字が汚い」と言われ続け、自分でもそう思い、努力してもダメだった人間から「学ぶものなんてない」と思っていたからです。
汚い字を学びたい訳とは…。
一応、理由を聞いてみると、担任しているクラスで校内合唱コンクールの優勝を目指しているが、いまいち結束が固まらないからとのこと。
「この字で、キャッチフレーズを書いたり、生徒さんとの交換日記に使えば、絆が深まるはず」
そう聞いて、生徒さんのためにもお伝えしなければと思いました。けれども、お金を頂くとは思っていなかったので「絶対に、受け取って欲しい」という先生と押し問答に。
結局、お金を頂く以上、ちゃんとご自身で書けるようにお伝えさせていただこうと覚悟を決めました。
後日、見事に校内合唱コンクールに優勝されたとご連絡をいただきました。
すごく嬉しかったですし、もしかしたら、誰でも学べば同じように喜んでもらえる字が書けるんじゃないかと思いました。これが、2011年の出来事でした。
筆文字で40年間の反抗期が終わる。
教室がスタートしたころに印象的だったエピソードです。親子2代で美容師をされている方がおられました。ただ、その仲は険悪で、顔を見ればケンカばかり。すでに、40年間反抗し続けたとのこと。
原因は、幼い頃の寂しさにあったようです。お客さんにはチヤホヤするのに、子供には、「後で」とか「あっちに行ってなさい」という接し方に傷ついてしまったのでした。
変化が起きたのは、笑顔流の筆文字を勉強されたことでした。お客さんやスタッフさんにプレゼントすると喜ばれて、商売も良くなるし、毎日が楽しくなったそうです。
そんなある日、ふと、お母さんにも笑顔流をプレゼントしてみようと思ったとのことでした。そして、色紙に「産んでくれて、育ててくれて、ありがとう」と書いて贈ったのです。
意外なプレゼントに驚いたお母さんは、こちらこそ「生まれてくれてありがとう」と、心がつながりました。さらには、嬉しさのあまり、友人知人にプレゼントの色紙を見せてまわって自慢したとのこと。
その結果、予想外に新しいお客さんが増えて商売も繁盛して、親子の和解も出来て嬉しいことだらけになったとのこと。
私も、このエピソード聞いて嬉しくなりましたし、自分自身も母と仲が悪かったことがあるので、本当に良かったと思いました。
この筆文字には、本当に不思議な何かがあるんだなと思いました。
筆文字に元気をもらって退院できました。
私にとって、笑顔流の筆文字教室を、どこまでも、日本語を読み書きされる方には、どなたにも、お伝えさせていただきたいと心が決まったエピソードがあります。
それは、ある若いがん患者のお母さんを応援する筆文字を書いて欲しいと言われたことでした。聞くと、すでに末期状態で、回復の望みは少ないとのこと。
けれども、ご本人は、小さなお子さんがいるので、必ず治したいと頑張っておられるとのことでした。正直、何も力になれないかもしれないと思いましたが、精一杯のものをご家族さまに託して、快復の吉報を待つことに。
半年後、がんを克服した、その方が直接お礼に来て下さいました。私は、すっかり、驚くやら、恐縮してしまうばかり。
「そんな、もったいないことです。私は何もしていません。ご本人さまとご家族さま、医療関係者の方々のお力です」
そう、お伝えしたのですが「この筆文字をベッドの横に飾って眠れない時、身体が痛む時に、ずっと眺めていたら不思議と力をもらいました。だから、かならずお礼をしようと思っていた」とのことでした。
このエピソード以来、自分の中では、この教室は、絶対に間違っていないと思うようになりました。
僕自身、おばあちゃんが胃がんで亡くなっていますし、友人の家族も数名ガンで亡くなっていましたので、近い方から応援の筆文字もをもらえば、多少の元気につながるかもしれないと思いました。
常に進化をめざす。
周りの方にも幸せが届く教室を目指していますが、まだ、まだ、完璧にはほど遠い状態です。それでも、同じことをやっていたらサボりというのが信念なので、気づく限りの改善をひたすら続けています。
それと関係があるかどうかは、分かりませんが、初級の筆文字ハガキの教室に、10回以上通って下さるかたもおられます。「何か、毎回違う気がします」と、言われて、もっと、もっと頑張ろうと思います。
生徒さんのお声で世界が広がる。
元々は、筆文字ハガキの書き方と筆文字の崩し方が教室の内容でした。それが、生徒さんのお声で、これまで、沢山のクラスが生まれています。
年賀状スペシャル、色紙、カレンダー、100円グッズ書きまくり、お名前ポエム、筆文字絵本、賞状などなど。