筆文字～笑顔流の旅 人生最高、愛知県蒲郡のみかん

このみかんは、見れば、ところどころ傷があって、最高級品には見えないかもしれません。でも、僕には無限の元気をくれる魔法のみかんです。

なぜかというと、あるおばんちゃんが、どうしても僕に食べてほしいと一生懸命育てて届けてくれたものだからです。

あれは、半年くらい前の事、真っ黒に日焼けした、小さな小さなおばあさんが、お嬢さまにつれられて教室に来てくださいました。みかんづくり一筋で８０歳を超えられているとのこと、その姿に、真心で過ごしてきた年月がにじみ出ていました。

しかし、実は、がんを患っておられて闘病中とのこと。その抗がん剤の合間に教室に来てくれたのでした。僕としては、少しでも元気をお届けしたい一心で、笑顔流をお伝えさせていただくしかありませんでした。

それから、半年後、先日、同じ会場の教室。お母さまは見えられませんでした。午前午後の教室を終えて、会場から出ると、お嬢さんが僕を待っていてくれました。そして、どうしても渡したいものがあるというのです。それが、このみかんでした。

笑顔流との出逢いで元気をもらったので、お礼がしたいとのメッセージにグッとこみ上げてくるものがありました。今回は、治療のタイミングとぶつかってしまってこられなかったけれど、絶対に、また、会いたいとのこと。

僕も、まったく同感です。そして、大切に、大切に、このみかんをかかえて札幌に持って帰ってきました。ルミちゃん、スタッフの中島さんと、涙を浮かべながら、宇宙で一番おいしいミカンだねと言いながらいただきました。

今年の教室もすべてのスケジュールが終了しましたが、感動の出逢いに、あふれた一年でした。助けて下さった主催者の皆さま、ご参加の皆さま、会場をご提供くださった皆さま、ご紹介下さった皆さま、本当にありがとうございました。

（2017-12-11）